年頭所感

年頭所感

新年おめでとうございます。

今年の正月は各新聞社一斉に、「ミライ」の社会を取り上げていました。 30年後の2050年には、自動運転車が普通になり、空飛ぶタクシーが実用化される社会が訪れるでしょう。チップ化されたスマホを体に埋め込みキャッシュレスで買い物を楽しむ姿、外国人と日本人の社員同士が母国語と日本語でごく普通に、耳に埋められた完全自動翻訳機を通してスムーズに会話している職場、そこでの労働は人工知能を搭載したロボットが行い、人権の問題は男女の公平から、ロボットの参政権を認めるか否かで熱く議論が交わされる時代になっているでしょう。

ヒトの寿命は当初の予想を遙かに超え、120歳から150歳に近づいていること、医学の進歩と遺伝子治療の進歩で、生活習慣病はなくなり、不老不死の長寿の時代が訪れていること、若々しく、肌につやがあり、スポーツを楽しむ70代や90代が予想されること、人の悩みは、労働や病気、寿命から解放され、「わたしはどう生きるのか?」「何を目的に生きるのか?」と言った哲学的な問いかけに変わっていること、そして、その変化の時代の元年が今年始まる新元号の年であること、などが述べられていました。(主として日本経済新聞・朝日新聞から引用しました)

過去を振り返ることに多くのエネルギーを割く時代は過ぎ去り、迎える「ミライ」により多くの意識を割く時代が始まろうとしています。54歳を迎えるわたしが、自分自身に何を期待するか? それは、変革です。今にとどまることなく、勇気をもって前に進む大人でありたい、変わりたいと思う気持ちに正直に、それを行動に移せる人間としてありたい、これまでの時代は、人生に教科書がありました、しかし100年人生の時代は、いまだ誰もが生きたことがないため、教科書がありません。普通に生きてフロンティアになる精神が必要になるでしょう。

私どもの非営利フードバンク事業の目的は、2050年の「ミライ」に向けた問いかけ、「わたしたちは何のために生きるのか」「人の役に立つことが生きることにつながる」です。

人類が進歩するときに、必ず資源の枯渇の問題と人権の問題が起きています。今のわたしたちの時代は、石油資源の枯渇、労働による人権の障害と、それにともなう貧困でしょう。この問題に解決策を得るために活動を継続していきたいと考えています。

大きな変革の年になると思います。

平成31年1月1日

一般社団法人 大分こころのケアセンター

代表理事 三好修